湯坂沼・八幡平 静寂

撮影日は令和元年10月24日(木)。八幡平樹海ラインで芭蕉沼の撮影のあと次の沼に行く。八幡平は岩手県側での撮影。湯坂沼という名前。地図上でいうとさほど離れていない。フリードで坂道を登っていく。ナビに沼の印が見える。道路から沼は見えないが、道路脇の木々が切れている所がありそこから入れるようだ。ただ芭蕉沼のような案内表示はない。道路上にも明確な駐車場スペースはなかったが路肩が広かったのでそこに駐車する。道路から入ってみると工事のショベルカーなどがあった。遊歩道を整備しているのか? とにかく沼がある方に歩く。1分もしないうちに見えた。明らかにきれいな紅葉と沼が見える。ただ遊歩道?からは背の高い植物や木の枝で全景が撮れない。少しぬかるんでる沼のほとりに足を踏み入れる。水分は多いが歩ける。背の高い植物をかき分けて行く。行くと言ってもすぐ目の前が沼の端なのでそれほど心配はない。さて撮影だが三脚をたてる場所がない。木の根がしっかり張ってあるところがあり恐る恐る乗ってみる。沼の端で土がなく水面に根だけが浮かんでいるようなところだ。そこじゃないと全景が撮れない。慎重に慎重に三脚をセット。根の上に。まったくの静寂。風が吹いて落葉した葉のカサッという音がいやに大きく響く。枯れ葉を何かの動物がかき分けているような大きな音がしてドキッとする。さっき芭蕉沼で「熊に注意」という表示板を見たからだろう。あたりを見渡しても動くものの気配はない。それほど静かなのだ。天気には恵まれなかったが丁度青空がのぞいてきた。根の上なので微動だにせず雲の流れを見つめながらシャッターを切った。道路からほんの僅か入ったところにあるのに車の行き交う音もなし。風の流れる音だけ。もちろん人は全くいない。沼の端から見えるのは水芭蕉なのか? 春になるときれいに見えるのだろうか? こういう時に植物の知識がないのは残念。今度は春に来てみたいものだ。

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